外壁診断
建物の外壁は安全ですか?
外壁診断は、建物所有者の必須管理項目です。
平成20年4月1日から建築基準法第12条(特殊建築物の調査義務)に基づく定期報告制度が変わりました。これまでの制度では、外装タイル等の定期的外壁診断義務がありましたが、定期的外壁診断を怠った場合の罰則はありませんでした。新しい制度では、定期的外壁診断に加えて、竣工または外壁改修等から10年を経た建物の最初の調査は外壁全面打診調査となり、定期報告を怠ったり、虚偽の報告を行った場合は、百万円以下の罰金となります。
外壁調査の流れ
- 外壁調査の流れ
担当者が、現場や図面により建物の状況を確認します。 - 見積書の提出
お客様のニーズに合わせた調査方法のご説明やスケジュールの打ち合わせを行います。見積もり無料。全面調査、不安箇所の一部調査など、予算や建物の状況に応じて提案します。 - 調査の実施
目視調査、打診調査、赤外線調査など - 調査結果のご報告
調査結果報告書をもとに、診断結果内容をご説明します。 - 調査結果に基づいた、改修提案などのご相談
使用機器
名称 | 仕様/用途・使用方法 | 備考 | |
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調査工具・機器 | 外壁調査用ハンマー | ・長さ:~200cm ・モルタル、タイル張りなどの外壁調査用 ・壁面を転がすようにして使用。 |
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クラックスケール メジャー |
ひび割れの幅・長さ、浮部の範囲の測定に使用。 | ![]() |
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双眼鏡(望遠鏡) デジタルカメラ |
倍率:× 10 ・間接目視による調査に使用する 総画素数:120万画素 ・劣化部などの写真撮影に使用。 |
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赤外線サーモグラフィ | フリアーシステムジャパン社 SC-620モデル 640×480画素 |
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仮設機器 | 高所作業車 (トラック式) |
作業床高さ: ~21m ・打診調査に使用。 ・赤外線調査に使用。 |
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脚立・梯子 | ・打診調査に使用。 | - |
外壁調査の種類
1.打診調査
打診棒による打診の反響により、外壁タイルやモルタルの浮きを判別します。ブランコ作業、仮設ゴンドラ、高所作業車、足場架設などの方法により、調査します。社員のよる安全かつ確かな技術による調査を実施します。
2.赤外線調査
赤外線サーモグラフィーにより、外壁の表面温度差により、浮きを識別します。広い範囲を短時間に効率的に調査でき、高所作業もないので安全な方法です。ビルが近接して建設されている場合には、測定できません。
3.その他の診断
タイルの浮きだけでなく、外部の危険と思われる状態を総合的に調査します。
- ・塗装の劣化状況
- ・シール材の劣化状況
- ・外部金属物の錆等の状況
- ・外壁付属物(照明、看板、換気口等)の劣化状況
外壁診断による劣化状況の把握
タイルの浮き
- タイルの浮きが発生しています。経過観察が必要です。
コンクリート打放し箇所のひび割れ
- 小庇側面の打放し補修箇所が剥離しています。また、ひび割れもあり調査が必要です。
エフロレッセンス
- エフロレッセンスが析出しています。周辺にタイルの浮きはありませんが経過観察が必要です。
シーリング材の劣化
- シーリング材の破断や剥離が点在して発生しています。シール性能は無効な状況です。シーリング材の更新が必要です。
屋上防水等の状況
- 屋上防水層に鳥害とみられる欠損や破れがみられドレン廻りも糞が堆積した状態となっています。